「そんでなー リトにまじ怒られたんよー」
 
  まじひどくね? そう言いながら棒状の菓子を頬張るポーランドに、イタリアはくるん、と視線を手元のマグから巡らせた。

 「ねーポーランド、そのリトアニアさんってどんな人ー?」
  俺まだ合った事無い・・と思うー。

  そう訊ねると、椅子に馬乗りに腰掛けたそのひとは、ぱちりと一回まばたきをして、



 「どんなって・・・・リトはリトやし」

  そう答えた。



 





 
  その日の夜。


 「もーポーランド、うちにご飯食べに来るならもっと早く連絡くれればいいのに」
  そういいながら食器を片づけるリトアニアを、ソファにねそべって眺めるポーランドがいた。


 「ちょっとそこのヒト!少しは手伝おうとかさぁーー」
 「いまマジ忙しいし」

  言葉の途中できっぱりと、ソファに寝ころんだまま断言するポーランドに、やはり何を言っても無駄だなぁとため息をつく。

 「思いっきり寝ころんだ状態で『忙しい』とか断言しないでくれる・・?」

  しかし当のポーランドはといえば、意外そうに首をかしげ、

 「今リトを観察しとるんよ。自分動いてたら観察できんしー」
 「・・・・・・観察ってさっきからじーっと見てるなぁと思ったらそれだったの?なんでいきなり」

  当然の疑問を投げかけるリトアニアに、ポーランドはふい、と視線をそらした。

 「ポーランドー?」



 「・・・・・説明、できんかったん」


 「・・・・・うん?」


 「今日な、イタリアの家にいったんよ。んで話してたらいきなしイタリアが『リトってどんなヒト?』とかきいてきてー。」
  
  腹這いのまま、くんだ腕の上にあごをのせて視線を落とすポーランドに、リトアニアは片づけの手をとめて続きを促す。

 「・・それで?」

 「・・・・・リトはリトやし。どんなって訊かれてもまじこまるし」


  ーーーリトのコトなら何きかれても答えられるとおもっとったのに。


  聞き取れるかどうか、微かな微かな声で、そう続いた言葉を聞いて、リトアニアは小さく笑った。




 「あのねポーランド。そこのテーブルの上のお菓子、あるでしょ?」

  突然そう言ったリトアニアに、ポーランドは「あ?」と顔をあげ、ソファの隣のテーブルへと視線を巡らせる。

  膝の高さくらいのテーブルの上に、ポーランドがイタリア宅から持ち帰った、棒状の菓子の箱が転がっていた。

 「・・・これが、なに?」

  いぶかしげにそう訊ねるポーランドに、リトアニアは苦笑してつづける。

 「それ、美味しいって言ってたけど、欲を言えば下のチョコかかってない所が気に入らないと思ってる。ちがう?」
  ほぼ断言に近い形で発せられた台詞に、ポーランドの目が大きくなった。

 「・・・思ってるけど」
  だってそこだけチョコかかってないとかマジけちだと思わん?

  それは持ちやすい様にっていう配慮なんだろうけど、まぁ今はその話じゃないしいいや。
  心の中でそう呟いて、リトアニアは言葉をつづける。

 「それで、そのお菓子を俺にくれるとき、ポーランド大抵、袋ごとまんなからへんで折ってから俺に差し出すよね」


  ぎく。

  そんな音がしそうな顔で、ポーランドは目をそらした。
  そんな珍しいともいえる態度のポーランドに、吹き出しそうになるのをこらえて、

 「そうして俺は大抵、折れた半分、下の方を貰うわけだ。けど俺としては別に下のクッキーのトコもキライじゃないし、チョコのトコ食べてる時のポーランドは嬉しそうだし、クッキーのトコ食べてる時のポーランドの顔はあんまし美味しいって顔じゃないし、ってコトで、次に差し出されても結局、クッキーのトコロを取るんだ」

 「・・・・・リト」


 「俺がクッキーのトコ食べれば、ポーランドが嬉しそうなのが見られるなら、何回差し出されても下のトコ取るよ。」
  多分、俺はそういうヒト。


  そういって苦笑するリトアニアに、ポーランドは困ったように笑って



 「・・・・あんなパサパサしたトコ食べるとか、まじありえんし」

  やっぱリト まじ好き。



  小さく聞こえた呟きに、

 「知ってるよ」

  リトアニアはそう答えて、くすりと笑った。



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  ポーランド まじ むずかしい・・!!

  リトとポーのカポーがすきなんだぜ!
  という気持ちでした。ここの方針は独伊でリトポで墺洪なんだぜ。(*´∀`*)ノシ


  ブラウザ閉じて戻ってクダサイ☆

  07.02.01 伊都