3,イオン結合
さて前回「次は共有結合」と申し上げましたが、少し前後しまして、
先に金属と非金属(金髪と非金髪)の結合をご紹介します。
金髪のみなさんは、基本電子をもて余しています、というのは前に言いましたね。
そして金髪でない方々は、基本電子が足りずに歯がゆい思いをしていらっしゃいます。
というわけで、「電子を失った陽イオン(金髪)と電子を獲得した陰イオン(金髪以外)が、陰と陽の力(静電気力)で引き合う結合」がイオン結合です。
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*補足:イタリア君が言った、あの電子の入った箱のフタを閉めて、鍵をかける事を、「閉殻」と言います。
これをすると、外からはそうそう簡単に手が出せなくなるので、持ち主の心はとても安定します。
ちなみに、イオン結合でもう一つ覚えておいて頂きたいのが、
「イオン化エネルギー」と
「電子親和力」です。
「イオン化エネルギー」というのは、つまりこういう事です。↓
イタリアさん達の様に、「あと数個で閉殻!」という元素達からは、電子を一つ奪い取るのに、大変なエネルギーを使います。
こつこつ集めてきてあと一個でコンプリート、というコレクションから「どれでも良いから一つよこせ」と言われたら、私も全力で抵抗しますからね。
こほん。えー、この様に、
「ある原子から一つの電子を取り出して、一価の陽イオンにするのに必要なエネルギー」の事を、
「イオン化エネルギー」と言います。
逆に言うと、金髪の人たちは「下さい」と言えば「どうぞ」と下さるわけですから、「イオン化エネルギーは小さい」といえますね。
次に、「電子親和力」です。
これは、↑の中でイタリアくんがドイツさんに向かって飛ばしていたハート、と言えば分かりやすいでしょうか。
あるいは、コンプリートした瞬間の達成感、とでも申しましょうか。とにかくそういう、喜びや安堵のため息のような物です。
「ある原子に一つの電子を付加した際に原子が放出するエネルギー」、というのが
電子親和力の定義になります。
「あと一個」「あと一個」と心休まらない日々を送っていた所に、電子を貰えて閉殻できたら、一安心でほっとしますよね。
イタリア君の様に、その喜びのエネルギーが大きい程、「電子親和力が大きい」という事になります。
これも逆に言うと、電子を持て余している金属元素に、「電子をあげます」と言っても「余ってるし要らないっていうか邪魔」となり、とても幸せオーラなど出はしません。
つまり、「電子親和力は小さい」となる訳です。
今回は文字での説明が多くなってしまったのですが、もし「分かりにくい!」という点がおありでしたら、お気軽に管理人に言ってやってください。
それでは、次こそ共有結合の出番です。非金属同士の結合についてお話ししますね。